いつもの

いつもの下り、いつもの人、いつもの工事、いつもの電車、いつもの
878 hanaya 2024.01.17
誰でも

おはようございます。

わたしの住むほうでは、昨日から一気に空気が冷え込んだみたいにさむくなりました。

そちらはいかがですか。

あたたかくしてくださいね。

年が明けて2週間(と少し)が経ちました。遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。

能登半島で地震が起きて、いろいろなニュースや情報を吸収しているうちに気持ちがひとり歩きしてしまい、落ち着かない時間がしばらく続いていました。こちらの意志とは別に向こうからやってくる不安は、消すことは難しいので、時間をかけて形を変えていくことが(私にとっては)よいことを、何となく知っています。何となく知っている ほうへ、自然と人は進んでいくような気がしています。いまはまずあらゆる人がそれぞれの場所で、あたたかくして美味しいものを食べて、ちゃんと眠れていることを願います(もちろんあなたのことも)。

いつも朝に通る道があります。

今朝はちょうどよい時間に家を出て、自転車に乗って坂を下っていきました。少し前、家を掃除していたら去年買っていた分厚い手袋(はめるとクレイアニメのウォレスの手みたいになる)が出てきたので、自転車に乗る時はそれをはめるようにしています。朝の冷たい空気と、下るほどに向かってくる風を浴びるこの時間が一日で一番さむいので、できるかぎりの装備で臨んでいます。おなかには貼るカイロを貼りました。

下っていくと、いつもの人が坂を歩いて下っていました。女性と、たまに男性も一緒に歩いていますが、今日は女性だけでした。自転車でそのひとを横切って進んでいきます。その人は大体いつも同じ時間に同じ道を下っているので、追い抜かすタイミングのその人の位置で、「今日は時間に余裕がある」とか「ちょっと急いだ方がいいかも」とかを確認します。今日は「少し余裕かも」な日でした。

下りきった先の駐輪場に自転車を停めます。手前のほうはいっぱいなので、大抵奥まで進んでいき空いたところに停めます。今日はいつもより少し手前に停めることができました。階段を降りて、旧駐輪場を通り過ぎて高架下をすすみます。右手には川が流れていて、たまに鴨が泳いで波をつくっていますが今朝は見かけませんでした。高架下を抜けて少しの上り坂をあがり、駅の階段をのぼります。のぼりながら、左手のガラス窓から見える工事風景を眺めていました。旧駐輪場が更地になっているのが見えます。去年の春過ぎまではずっとそこを使っていたのが、駅の連絡通路が新しく作られる関係で、さきほど自転車を置いてきた仮設駐輪場がつくられました。旧駐輪場の横にあった畑も平たい広い地になり、蓮が浮いていた池もなくなりました。母が「駅の上から蓮きれいに見えるよ」と教えてくれた数日後でした。いつのまにかいつもの風景になったそれを横目に見ているうちに階段をのぼりおえて、改札を抜けてまた階段をおります。いつもの時間にホームについて、指なしの手袋に付け替えて、1分後くらいにくるいつもの電車に乗って、いつもあたりの席に座って、「あ、お手紙書こう」と思い立ちました。途中で、いつもの人がいつもの駅で乗り込んで、いつもの席あたりに座りました。

目的地についたので、

また手紙を書きます。

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